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わたしについて

松田　旬古

両親とも岐阜県飛騨市（現在）にある山間の町の人間ですが、父の仕事の関係で家族が東京にいる時に私が産まれました。

母は、幼い私に呪文のように住所と電話番号を教え込み、お陰で40年以上たった今でも、当時の住所と電話番号を唱えることができます。

4歳の誕生日を迎えてすぐに、両親の故郷である（現）飛騨市に戻り父方の祖父母とともに暮らすことになりました。

飛騨市での住まいは、田舎町の中でも外れにある自然豊かな場所でした。
家のすぐ裏には山があり、田んぼや畑に囲まれていました。
庭には水屋があり、裏山から引いてきた山水が常に流れていました。
向かい側には川があり、夏休みになると、いとこたちと連れ立って泳ぎに行きました。

キレイな水が豊富にあり、夜になると満天の星空が見えるこの環境が今の私を培ってくれたと思っています。
今でも実家に帰るとよく、川を見ながら散歩に出かけます。

地元の高校を卒業し、大学進学のために飛騨を離れます。
今でこそ、飛騨は自然に囲まれた贅沢な環境だと思いますが、当時の私は何もないところだと思っていました。
早く都会に出たいと思っていました。

そのまま名古屋の進学塾に就職。
2年ほど勤めた後、地元飛騨にUターンして町役場に入りました。
この役場時代に、町中の今まで知らなかったたくさんの場所やモノ、人と出会いました。
何もないと思っていた町が、実は魅力にあふれた町だということを知りました。

ところが、地元での暮らしが心地良く、役場での仕事が楽しければ楽しいほど、まだ若かった私は、「このままで良いのだろうか？」という漠然とした不安を抱くようになりました。

「私の人生、こんなぬるま湯に浸かったまま終わって良いのだろうか？」と。

そこで、手に職を付けたいと考えるようになります。
そして、何がやりたいのかを考えるうち、いつか自分の空間を作り、そこで人をもてなしたり楽しんでいただけるようなことをしたいと思うようになりました。

あらゆる業種の資格が紹介されている雑誌から、自分にできそうな資格はないかと探しました。
その中で目に留まったのが、「リフレクソロジスト」という資格。
まだ世の中にリフレクソロジーというものが普及しだしたばかりの頃で、田舎にいた私には初めて目にするものでした。

そこに書かれていたのは、『五感に働きかけて癒す』という言葉。
ヒーリングミュージックを流し、アロマを焚き、照明を落としたリラックスできる空間を作り、穏やかな顔で接客をするセラピストと至福の表情を浮かべたお客様の写真に目を奪われました。

「これだ！！」と思いました。

これなら自分の空間も作れる。しかも、小さな部屋一つでも、自宅の一室でも良い。
手に職も付けられる。
比較的お金も時間もかからずに。
特に道具も必要とせず、自分の手さえあれば良い。

すぐにスクールの資料を取り寄せ、地方でも学べる通信講座の受講を決めました。

世の中のセラピストさんのほとんどが、自分がそのセラピーが大好きで、そのセラピーに救われたから　とか誰かを癒したいから　という理由で始めたのに対し、私は、そんな打算的な考えで、リフレクソロジーを受けたことはおろか実際に見たこともないのに始めたのです。

そんなふうに始めたリフレクソロジーですが、やってみると面白く、やればやるほど奥深く、気づけばこの道に入ってもう20年経ちました。

この20年の間に様々な経験をし、少しずつ学びを深め、沢山の出会いに恵まれました。
そして、リフレクソロジーと出会う前に得た塾講師という経験も、役場時代の経験も、とても大きな糧になっていると感じます。

これらの経験が、必要としてくださっている方のお力になれることを願っています。

2002年　日本リフレクソロジー協会認定リフレクソロジスト取得

2003年　リフレクソロジストスクールの講師・直営サロンのリフレクソロジストとして活動を始める

2006年　名古屋市中区にリフレクソロジー＆ボディケアサロン「みずかがみ」オープン

現在は名古屋市千種区（本山）にて完全予約制のサロン・スクールを運営